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Case Study 症状別事例

2026.05.07

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアの症状が悪化しないカバン選びは?腰痛の対処法まで解説!

執筆中尾 優作(理学療法士/プロスポーツトレーナー)

ヨーロッパの大学、大学院で理学療法を学ぶ。欧州サッカー、日本のB.LEAGUEでトレーナーとして活動したのち、地元神戸三宮にメディカルフィットネスジムLifelongを設立。トップアスリートを始め、"病院で治らない痛み"に悩む人にワンランク上のリハビリを提供する。

カバンの種類や持ち方腰椎椎間板ヘルニアの症状に大きく影響します。

椎間板ヘルニアの症状を悪化させないためにも、少しでも腰に負担のかからないカバンを選び、正しい持ち方で使用することが大切です。

この記事では、カバンが椎間板ヘルニアに与える影響と、できるだけ腰に負担をかけずにカバンを使うための情報を紹介しています。

記事の最後では、お使いのカバンの種類に合わせた簡単なリハビリトレーニングも紹介していますので、ぜひ最後まで目を通してください。

1. 腰椎椎間板ヘルニアとは?

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨の間にあるクッションのような役割を持つ”椎間板”という組織の一部が潰されて後方に飛び出すことで背中を通っている神経を圧迫してしまうものです。

この神経が圧迫されることによって痛みや下肢のしびれを誘発してしまいます。

2. カバンを持つとヘルニアの症状が悪化する?

腰椎椎間板ヘルニアの人がカバンを持つことによって、腰痛や痺れといった症状が悪化する可能性があります。

これは、人間の背骨に特徴的なS字カーブとカバンを持つことによる重心位置の変化が関係しています。

重心とS字カーブ

人の背骨は横から見た時にS字のカーブになっています。

背骨は真っ直ぐではなくS字に曲がっていることで、重い頭を支えやすくなり、動いている時の衝撃の緩和にも役立っています。

そして”重心”とは、体の中心を表現する言葉です。

目に見える物ではありませんが、一般的には身体の中心位置、背骨の中央にあると考えられています。

では、このS字カーブと重心位置がカバンを持った時の症状悪化の原因とどのように関係するのでしょうか?

ヘルニアは後ろに飛び出た椎間板の一部が神経を圧迫して痛みや痺れを誘発する病気です。

背骨のS字カーブが崩れると背骨の間隔が変化して、一部の背骨に必要以上の負荷がかかり、それによって神経をさらに圧迫するような圧がかかります。

これが症状の悪化に繋がる原因となります。

そして、重心位置が身体の中心から移動してしまうと、背骨のS字カーブは歪んでしまいます。

カバンを持つと、カバンの重さによって重心位置が変化してしまいます。

特に重いカバンを持っていると、重心がカバンに偏り、S字カーブを維持しづらくなってしまいます。

これがカバンをもった時にヘルニアの症状を悪化させてしまう原因となります。

カバンを持った時の不良姿勢

カバンの重みによって重心位置が変わると姿勢も変化します。

カバンに重心が偏ってしまった姿勢や、偏った重心を元に戻そうと無意識にとっている姿勢は、S字カーブが崩れている姿勢不良です。

カバンの種類によってとりやすい姿勢が違うので、カバンの種類別に解説していきます。

リュックサック

リュックサックを背負った場合、重心が後ろに傾きます。

後ろに傾いた重心を元の重心位置に近づけるために体を前へ傾けてしまい、猫背のように背中を丸めた姿勢をとりやすくなります。

もしくは、リュックの重さに耐えるために、胸を張って腰を反るような姿勢をとってしまうこともあります。

トートバック・ショルダーバック

トートバックやショルダーバックの場合、片方の肩にカバンをかけるので重心が横に傾きやすいです。

逆に、カバンの重さに引っ張られてしまわないように、無意識にカバンと反対方向へ身体を横に反らす姿勢にもなりやすいです。

手持ちバック

トートバックと同様に重心が横に傾きやすいため、身体を横に反らすような姿勢になりやすいです。

3.椎間板ヘルニアの人におすすめのカバン・持ち方

おすすめのカバンについて

カバンを持つことで重心位置が変化し、それが腰への負担になり症状の悪化に繋がるとお伝えしてきました。

言い換えると、重心位置の変化が少なくなるほど腰への負荷も軽減するということです。

そのため、カバン選びの際はなるべく身体に密着した状態で持てるものをおすすめします。

出来るだけ身体に近い状態で持つことで重心位置の変化を少なくすることがポイントです。

椎間板ヘルニアの方は、出来るだけ肩紐の短くカバンが身体に密着するものが腰の負担軽減に効果的です。

最もおすすめできるカバンはウエストベルト付きのリュックサックです。

リュックサックの中でもチェストベルトやウエストベルト付きの物にすることで身体に密着しやすく、安定しやすいです。

荷物を持った時の重心位置の変化も小さくなるため不良姿勢にもなりにくく、腰への負担を減らすことができます。

カバンの持ち方について

様々な形状のカバンを使用されている場合、持ち方を工夫することで通常よりも腰の負担を減らすことができます。

  • リュックやショルダーバックの肩紐は出来るだけ短くする

カバンの紐が長いほど重心位置の偏りが大きくなり、腰の負担も増えます。なるべく短くして、腰の負担を少なくしましょう。

  • 重い荷物は分けて持つ

重い荷物を1つのカバンで持つと重心位置がカバンに傾きやすいです。しかし、荷物を2つに分けて左右で持つことで釣り合う状態になり、傾きを少なくできます。

  • カバンを片側だけで持つときは左右交互に持つ

片側のみで持たないことで負担が1つに集中してしまわないよう予防できます。

4.ヘルニアの人が痛みなく長時間カバンを持てるようになるトレーニング

持ち方やカバンの種類を選ぶことで腰への負担は減らせますが、根本的な解決をするためにはトレーニングが必要です。

カバンの種類や持ち方を変えるのはあくまで対処療法で、もとの原因であるヘルニアを改善する物ではありません。

今回は、椎間板ヘルニアの人が長時間カバンを持っても腰が痛くならないような身体になるためのトレーニングをいくつか紹介します。

ぜひ自分の身体と普段使っているカバンに合ったトレーニングを試してみてください。

リュックサックを使っている人向けのトレーニング

後に重心が傾きやすいため、体幹前面の筋が特に必要になります。

  • プランク

  1. 肘とつま先で身体を真っ直ぐキープします
  2. 30秒間姿勢を保ち、30秒間の休憩を挟んでもう一度行います
  • トランクカール

  1. 両手でチューブを持ち、身体を丸める力でチューブを引っ張ります
  2. お腹を丸めながら引っ張ると、腹筋に力を入れやすいです

トートバックを使っている人向けのトレーニング

左右どちらかに重心に傾きやすいため、体幹の横の筋が特に必要です。

  • パブロプレス

  1. 仰向けになり、両手でチューブを持ち両足を上げます
  2. 肘を真っ直ぐ天井に伸ばし、チューブの力に抵抗するように身体を真っ直ぐキープします
  • サイドプランク

  1. 横向きになり肘と膝を支点に身体を浮かせる
  2. 背筋を伸ばしたまま30秒キープする

ハンドバックを使っている人向けのトレーニング

手持ちをする分、身体からカバンが離れるため不良姿勢になりやすいです。

肩掛けではないため、体幹の安定性と肩甲骨の安定性も必要になります。

  • トランクサイドベンディング

  1. 重りを片手に持って逆側に身体を曲げる
  2. 腕ではなく、脇腹の腹筋を使うように意識する
  • スーツケースキャリー

  1. 重りを片手に持って真っ直ぐ歩く
  2. 身体が横に曲がってしまわないように

5.カバンで椎間板ヘルニアを悪化させないために

腰椎椎間板ヘルニアは重心位置が変化することで身体が傾き、症状が悪化します。

カバン選びの際はできるだけ重心位置の変化が少なくできる、身体に密着しやすいものを選択しましょう。

ただし、根本的な解決のためにはカバンの重みに負けない体幹が必要です。

体幹のトレーニングをすることでカバン選びの選択肢が広がり、日常生活での腰への負担も軽減できます。

トレーニングをしてどんなカバンを持っても痛みの出にくい身体づくりを目指しましょう。

腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーションについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

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