2025.12.27
足首の捻挫
足首捻挫には筋トレが効果的?!理学療法士推奨・回復を早める筋トレ5選
執筆中尾 優作(理学療法士/プロスポーツトレーナー)
ヨーロッパの大学、大学院で理学療法を学ぶ。欧州サッカー、日本のB.LEAGUEでトレーナーとして活動したのち、地元神戸三宮にメディカルフィットネスジム【Lifelong】を設立。トップアスリートを始め、"病院で治らない痛み"に悩む人にワンランク上のリハビリを提供する。

捻挫をしたときは筋トレをすることで、怪我の治りを早めることができます。
一昔前は捻挫をしたら安静にするように言われていましたが、最新の医学では適度に動かした方が腫れと痛みを軽減することがわかりました。
また、2025年に発表された最新の論文では、足首の捻挫をした後に適切なリハビリ受けなかった人の5〜7割の人が、慢性的な足首の不安定性を引き起こすとも言われています。*1
この記事では、足首の捻挫を筋トレで回復させる方法を、国内外スポーツトレーナーを経験した神戸三宮でメディカルフィットネスジムを行う理学療法士の視点で、紹介しています。足首の捻挫でお困りの方は、ぜひ適切な筋トレで早期回復を目指してください。
| この記事でわかること |
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目次
1. 捻挫をしても筋トレして良い理由

足首の捻挫(足関節捻挫)はスポーツで最も多い怪我とされ、足をひねった・捻る、足をくじいた・挫く、足をぐねった・ぐねるなどと表現されます。足首の捻挫は再発や慢性的な痛みになることも多いため、早く良くなりたい!と思う方も多いのではないでしょうか。
一昔前は『捻挫をしたときは痛みがなくなるまで安静に』と言われていましたが、現在のスポーツ医学では “痛みのない範囲で積極的に足首を動かすように” と言われています。
捻挫した足首を動かすと腫れが大きくなり、痛みが悪化するのでは?と思う人もいらっしゃると思いますが、現在では足首を動かした方が血流が上がり、腫れが早く治ると考えられています。
さらに、捻挫で傷ついた靭帯にも痛みのない強さで適度な刺激を与えることで、靭帯の修復を早める効果もあります。
ただし動かして痛みがある場合は、
- 怪我をしてから動かす時期が早すぎる
- 運動強度が強すぎる
が考えられるので、無理はしないようにしましょう。
あくまで痛みのない範囲で動かすことが、捻挫をしているときの筋トレでは重要なポイントです。
2. 捻挫の後、いつから筋トレすべき?
足首捻挫のリハビリは、捻挫したその日から開始すべきです。
それは、捻挫をした瞬間から損傷した組織の修復が始まるからです。
痛いからと言って安静にするだけでなく、すぐにリハビリを開始して組織の改善を促し、腫れが大きくなりすぎないようにコントロールすることが大切となります。
できれば、筋トレも捻挫したその日から始めるようにしましょう。
腫れや痛みが治るまで安静にする必要はありません。痛みの感じない筋トレを行うことで、少しずつ腫れも痛みも引いていきます。
3. 理学療法士推奨!捻挫したときにやるべき筋トレ5選
それでは実際に足首を捻挫したときに効果的な筋トレを5種目紹介します。自身の痛みを確認しながら、無理のない範囲で行ってみてください。
壁押し

足首を動かさずに筋肉を鍛えることが出来、捻挫直後でも行えるトレーニングです。膝は伸ばしたままで、足首は直角(90度)になるように、指を曲げずに足の裏全体で壁を押すように、行ってみましょう。
このままゆっくり壁を押し続けましょう。
足首バンド
痛みが強い場合は痛みが少し落ち着いてから、痛みが強くなければ直後から始めても大丈夫です。少ない可動域でも良いので、少しでも早く始めてみましょう。
痛みが出るまで大きな可動域や力を入れないよう気を付け、繰り返していけば少しずつ痛みなく動かせる可動域が増えていきます。
痛みのない範囲で動かすのが大切で、痛みがある場合も痛くない方向には動かすように、
膝は真っ直ぐ、指先に力を入れすぎないようリラックスして行ってみましょう。
ゴムの強さは痛みが出ない範囲で出来るだけ強く、ゴムの強度を上げるよりは最大可動域で痛みなく動かすことを優先し、バンドがない場合はタオルで代用してみましょう。
<参考>足関節は背屈、底屈、内反、外反という4つの動きがあり、それぞれの方向へと動かすことで足首周り全ての筋肉を鍛えることができるエクササイズです。


カーフレイズ
かかとを上げてつま先立ちになるトレーニングです。最初は床からは初め、慣れてきたら階段や段で行いましょう。かかとを浮かすことで負荷を上げ、より効果的な運動になります。
痛みなければ直後から、痛みがある場合はこの動作で痛みが出なくなってから開始してみましょう。
壁に寄りかかりすぎない、体は前に倒さない、足幅は腰幅、指先に力を入れない、内側と外側どちらか体重をかけ過ぎない、など注意して行ってみてください。
スクワット
筋トレの基礎となるスクワットも、捻挫の筋トレで行いましょう。
足首の動きは大きくないですが、体重がかかる運動なので痛みの出ないように気をつけてください。
痛みが出る場合は下がり過ぎないこと、足の裏全体に体重が乗るように行ってみましょう。
サイドランジ
横に足を一歩踏み出し、地面を蹴って戻る運動です。足首に対して横方向の動きになるので、痛みが出なくなってから行うのが良いでしょう。
捻挫は前後ではなく左右の運動で起こりやすいので、サイドランジのように横に動く運動を取り入れることが再発防止に効果的です。
足首の捻挫に効果的な筋トレを5種目、足首への負担が少ない順番で紹介しました。捻挫をしたときは最初の壁押しから始めるようにして、痛みを感じないようであれば次のトレーニングを追加するようにしてください。
4. 捻挫した時に筋トレ以外でできることは?
足首を捻挫したときのリハビリでは、筋トレの他にも以下のようなメニューを取り組むことで早期回復につながります。
- 足首のストレッチ
- バランス能力の改善
足首のストレッチ
捻挫をすると痛みや腫れによって関節の可動域が低下してしまいます。関節の動きが悪くなると周りの筋肉が硬くなりやすいので、ストレッチで柔軟性を保つようにしましょう。
足首の捻挫では、特にアキレス腱のストレッチを忘れずに行いましょう。
アキレス腱のストレッチ

捻挫した足首を1歩後ろに下げてアキレス腱をストレッチします。
痛みのない範囲で足首の前面に体重をかけましょう。
バランス能力の改善
足首を捻挫すると、関節内にある”固有感覚受容器”と呼ばれる関節のセンサーが働きにくくなります。固有感覚受容器が正常に機能しないとバランス感覚が低下してしまうので、足首のバランストレーニングを行うことは非常に大切です。
さらに、捻挫は繰り返しやすい怪我なので、バランス能力を改善することは捻挫の再発予防にも効果的です。まずは床での片足立ちから始め、慣れてきたら目をつぶったり、バランスクッションの上で行うようにしましょう。
片足立ち

地面に片足で立ちバランスを取る、という非常にシンプルなリハビリです。足首、膝、股関節を少しずつ曲げて行いましょう。慣れてきたら目をつぶったり、柔らかい地面やタオルの上で行うと難易度を上げることができます。
足首捻挫のリハビリに関しては、こちらの記事によりわかりやすくまとめていますのでぜひ活用ください。
まとめ
- 足首を捻挫したときは、筋トレが回復を早めてくれる
- 筋トレは捻挫をした日から痛みのない範囲で始める
- 足首の捻挫には、筋トレ以外もストレッチとバランストレーニングが効果的
足首を捻挫したときは痛みが出ないよう気をつけながら、筋トレを行うようにしましょう。筋トレを行うことで足首の痛みや腫れが引き、捻挫を早く治すことができます。
再発防止のためには、リハビリで足首を出来るだけ元の状態に戻すことが大切です。捻挫した足が逆の足を同じ可動域と筋力になるまで、リハビリを続けるように意識しましょう。
足首の捻挫に関してより詳しく知りたい人は、こちらのページに情報をまとめてあります。
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