足首の捻挫|神戸三宮の運動療法施設【ライフロング】

サッカーをしていて足首を捻挫した少年

足首をグキッと捻る足関節捻挫はスポーツで最も多く起こる怪我です。

よく起こるからこそ、捻挫の治療は軽視されがちです。

2、3日すれば治る、捻挫ぐらいなら練習を休まなくて大丈夫などと言われたことはありませんか?

正しい治療を受けてしっかり治さないとクセになってしまい、何度も捻挫を繰り返してしまうので、正しい応急処置と再発予防も兼ねたリハビリがとても重要です。

 
この記事は海外サッカー、B.LEAGUE、2020東京オリンピックでも活動する理学療法士のスポーツトレーナーが執筆した信頼できる記事です。

捻挫で靭帯が伸びる?

捻挫をして足首を痛めた女性

スポーツに限らず、街中を歩いているときに躓いた拍子に足首を捻ってしまうなど、ふとした瞬間に足首を捻挫してしまったという経験はほとんどの人にあるのではないでしょうか。

足首を捻挫してしまった人はよく「靭帯を伸ばした」という表現をされますが、靭帯はほぼ伸縮性がないので、”靭帯が伸びる”という表現は正確ではなく、“靭帯を痛める”という表現が医学的には正しいです。

靭帯の主な役割は骨と骨を繋ぐことです。靭帯が骨同士を支えてくれるお陰で、関節は脱臼することなくスムーズな動きをすることができます。

しかし、捻挫などの怪我で傷ついた靭帯は、以前より骨を支える力が弱くなってしまい、捻挫を繰り返す度にさらに弱くなります。

捻挫を繰り返すごとに靭帯は弱まり、より重度の怪我をしてしまうリスクが高くなってしまいます。

頻繁に起こる怪我だからこそ、適切な処置をしてしっかり治し、捻挫を繰り返して靭帯が弱くならないよう再発予防に取り組むことが重要です。

足関節捻挫の種類

練習中に足首を捻挫した陸上選手

足関節捻挫は足首を捻った向きによって2種類に分けられます。

内反捻挫

最も一般的な捻挫で、足関節捻挫の80-90%は内反捻挫です。

足首の内反は内ひねりとも呼ばれ、地面に対して足首が内側に入る(小指側が地面に付き親指側が地面から離れる)ことで起こる捻挫です。

足首の外側にある靭帯が損傷し腫れてしまい、内側は骨同士の打撲が起こることが多いです。

外反捻挫

内反捻挫に比べると圧倒的に少ないですが、足首が外反方向に捻ることによって起こる捻挫です。

内反捻挫とは逆で、地面に対して足首が外に開く(親指側が地面に付き、小指側が地面から離れる)ことで起こる捻挫です。

足首内側の靭帯が損傷し腫れることが多く、外側に痛みが出ることは少ないです。

足首の内反と外反運動を説明したイラスト

捻挫の重症度

足関節捻挫と言っても1週間ほどで良くなる軽度の捻挫から、松葉杖がないと歩けないような重度の捻挫まで様々です。足首の捻挫は重症度別に1度から3度に分けられます。

  • 靭帯の軽度損傷
  • 少し痛みと腫れ
  • 関節の緩みはない
  • 体重をかけることができる
  • 完治まで1-3週間
  • 靭帯の部分断裂
  • 中程度の痛みと腫れ
  • 関節の不安定性
  • 体重をかけると痛い
  • 完治まで3-6週間

  • 靭帯の断裂
  • 強い痛みと大きな腫れ
  • 関節の不安定性
  • 体重をかけることができない
  • 完治まで数ヶ月

参考(Harvard Health Publishing)

オタワアンクルルール / Ottawa Ankle Rule

足首の捻挫は軽い怪我ですぐ治るという印象を持っている方が多いですが、靭帯損傷だけでなく実は骨折していた、ということも非常に多くあります。

足関節捻挫の処置をする上で一番気をつけたいのがこの骨折の見落としです。

そんなときに便利なのが、足首を捻挫してしまったらその場ですぐに使える、骨折の可能性を調べるためのオタワアンクルルールというチェック方法です。

オタワアンクルルールは足首の捻挫だけでなく、足部の怪我全般で使うことができます。

手順はとても簡単で、まずは足首の以下4箇所を触り、圧痛があるか確認します。

A. 外果(外くるぶし)の後部下から6cm
B. 内果(内くるぶし)の後部下から6cm
C. 第5中足骨基部(小指の外側)
D. 舟状骨

オタワアンクルルールの説明図

(MDCalc)

そして最後に歩行テストを行います。

・受傷直後に4歩歩けるか

以上の5つのテストを行い、どれか1つでも痛みが出るようなら骨折の可能性が考えられるため、レントゲン検査を受けることが推奨されています。

しかし、オタワアンクルルールに当てはまらなかったら軽度の捻挫とは限りません。

捻挫を専門家に見てもらうことの大切さは以下の記事で説明しています。
>> “歩けるけど痛い捻挫”って大丈夫なの?

足首捻挫の応急処置

足首の捻挫に限らず、怪我をした直後の応急処置にはRICE処置が適しています。

RICE処置とはRest(休養)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)という応急処置の手順からそれぞれの頭文字を並べて呼ばれています。

  • 休養
  • 冷却
  • 圧迫
  • 挙上

Rest – 休養

捻挫をした直後はまず休みましょう。痛めた部位は靭帯、筋肉、毛細血管など様々な組織が損傷しています。この状態で動き続けてしまうと、損傷範囲を広げてしまいどんどん悪化させてしまいます。

捻挫を少しでも早く治すためには、すぐに怪我した部位を休ませて悪化を防ぐことが大切です。

Ice – 冷却

今では怪我をしたらすぐに冷やすということは一般的な知識になっているかと思います。ただ勘違いして欲しくない点は、アイシングは治療ではないということです。

アイシングの効果として、損傷した部位を冷やすことで痛みの軽減、腫れの制限、血流を減らすことができます。

これらは全て捻挫の悪化を防ぐ効果はありますが、損傷した組織を直す効果はありません。

アイシングはあくまで応急処置なので、捻挫した足首を治してスポーツ活動を再開するためには専門家の治療を受ける必要があります。

怪我した直後に冷やすことは重要ですが、冷やして痛みが引いたらすぐに復帰するのではなく、損傷した組織を正しく治療し、リハビリをした上でスポーツを再開することが大切です。

Compression – 圧迫

捻挫した足首に包帯を巻く理学療法士

捻挫をした後にバンテージや包帯で足首を巻くことを圧迫と言います。

腫れは捻挫した直後よりも少し時間が経つにつれて大きく膨らんでいきます。圧迫を加えることで腫れが大きくなりすぎないように防ぐ効果があります。

圧迫をする上で気をつけてほしいのですが、圧迫は場合によっては組織の修復を妨げてしまうことがあります。

圧迫をすると足首周辺の毛細血管を押さえつけ、血流を低下させることで損傷した毛細血管から血が流れ出ることを防ぎ、腫れの膨張を制限します。

一方で、損傷した組織を修復するための細胞や栄養素も血管を通って患部に届くので、血流を低下させると怪我した部位の修復を妨げてしまいます。

捻挫した直後は圧迫をして、腫れの膨張が止まったらすぐに圧迫を止める必要がありますが、この判断が専門家でも非常に難しいです。

捻挫の重症度にもよりますが、多くの場合圧迫は1日から2日で止めることが多いです。

Elevation – 挙上

怪我した部位を心臓よりも高い位置に上げることで怪我した部位への血流を低下させ、腫れが大きくなるのを防ぐ効果があります。

足首の捻挫の場合はアイシングをする際に仰向けになり、足を椅子やクーラーボックスなどの上に乗せることで挙上とアイシングを同時に行うことができます。

湿布は逆効果

足首の捻挫をしたときに、湿布を貼る方をよく見かけますが、逆効果なのでやめたほうがいいです。

特に急性期と呼ばれる受傷直後72時間は湿布を貼ると怪我の治りが悪くなる可能性が高いです。

捻挫に対する湿布の危険性は以下の記事をご覧ください。
>> 足首の捻挫に湿布は逆効果!?最新医学に基づく足首捻挫の応急処置

足関節捻挫の治療とリハビリ

足首の捻挫をした直後に応急処置をしたらすぐに治療を開始します。

捻挫をしてから腫れや痛みが完全になくなるまでひたすらアイシングを繰り返す人が多いですが、治療は怪我した日から始めなければスポーツ復帰までの時間が遅れてしまいます。

特に重要なのは足首を痛くない範囲で動かすことです。捻挫した直後に動かすと悪化してしまうと思う方が多いですが、痛みを我慢して動かしたり、腫れが大きくなるほど長い時間動かしたりしない限りは、少し動かしても悪化することはありません。

それより注意したいことが瘢痕組織の形成です。瘢痕組織とは損傷した組織(筋肉や靭帯)が治る過程でしこりのような塊になって固まってしまうことです。この瘢痕組織を防ぐためには組織の修復過程で多少のストレッチやストレスをかけることが重要とされています。

捻挫の治療には適度な運動が必要

受傷直後〜痛みなく歩けるまで

捻挫をしてから痛みなく歩けるようになるまで早くて1週間、長いと1ヶ月かかる場合もあります。

この期間で治療を行うときに重要なのが、”痛みの出ることはしない”ということです。

損傷した組織は少しずつ治っていき、徐々に痛みなくできる運動が増えていきます。

逆に痛みが出てしまう運動は、まだその運動に耐えられるほど足首が治っていないというサインなので、痛みが出るか出ないかを運動強度の目安にすると良いです。

タオルギャザー

椅子に座りタオルを地面に広げます。裸足のままつま先でタオルを掴み、自分の方へ引き寄せます。タオルを掴み、引き寄せる、を繰り返して最後にタオルが全て足元に集まるまで続けます。簡単にできるようになったらタオルの上に500gや1kgの重りを乗せて行います。

足首の可動域訓練

痛みの出ない範囲で足首を動かします。底屈、背屈、回内、回外、内反、外反という6方向へ痛みのない範囲で動きを繰り返します。痛みなく動かせるようになったらゴムバンドを使って少し抵抗をかけた状態で行います。

ふくらはぎ(アキレス腱)のストレッチ

足首の捻挫は腫れが溜まりやすいです。これは足首が身体の最も下にあるので、重力の影響を受けてしまうからです。ふくらはぎのストレッチをすることで血液循環を促し、腫れが引きやすくなります。

痛みなく走れるまで

痛みなく歩けるようになったら、次は痛みなく走れるようになることを目標とします。走る際には体重の5倍ほどの力が足首にかかるので、その力に耐えられる筋力とバランス能力をリハビリすることが重要になります。

壁スクワット

背中を壁につけた状態でスクワットをします。壁に体重をかけながら行うことで足首への負担を減らすことができます。壁と背中の間にバランスボールを挟んだスクワットや、壁の支えなく自重でスクワットを行うなど、徐々に運動強度を上げていきます。

バランストレーニング

まずは片足立ちから始め、タオルの上に片足立ち、目を瞑って片足立ち、目を瞑ってタオルの上で片足立ち、と少しずつ難易度を上げていきます。タオルの上で問題なくバランスを取ることができるようになったら、バランスボーどやBOSUのようなバランストレーニング専用の器具を使いましょう。

競技復帰まで

痛みなく走れるまで回復したら、最後にジャンプや切り返しといった高強度の動作とボールを蹴る、サイドステップなどのスポーツ特有の動きをリハビリしていきます。

リハビリの内容はスポーツ競技によって異なりますが、捻挫をしていない反対側の足首と同じ状態になるまで回復してから競技復帰しましょう。

捻挫した足は靭帯などの組織がすぐには完治しないので、再び捻挫をしやすい状態になっています。再受傷を防ぐためにもリハビリで強度の高い練を行い、痛みや動きの問題なくプレーできるかしっかり確認した上で競技復帰するようにしましょう。

足首の捻挫から競技復帰するために必要なチェック項目を知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
>> 足首の捻挫から競技復帰するための評価項目

まとめ

足首の捻挫はスポーツ現場で特に頻繁に起こる怪我です。

だからこそ何度も繰り返さないように、正しく治し、再発予防に取り組んだ上で競技に復帰することが重要です。

捻挫だからと軽く考えずに、ひとつの怪我として注意して対応する必要があります。

神戸三宮で足首の捻挫を治療するならライフロングへ

ライフロングのコンディショニングは足首の捻挫を最短で治療し、再発予防まで徹底します。

足首の捻挫に対して最適な治療リハビリを行わないと、捻挫グセがついてしまい、足首の安定性が失われます。

選手生命を伸ばし、競技パフォーマンスを落とさないためにも、正しい治療を受けて安全に復帰しましょう。

捻挫の痛みがなくなったからと言って、足首が治ったわけではありません。

「痛み」ではなく、「痛みの原因」を治す。

国内外の一流スポーツ選手を治療してきたトレーナーの治療で、足首の捻挫を改善させませんか?

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