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Case Study 症状別事例

2024.12.05

テニス肘

テニス肘はスポーツだけが原因じゃない!意外なリスク要因とは?

執筆大澤 亮(理学療法士)

有名なスポーツ整形外科で主に手術直後のリハビリを担当。病院で培った臨床技術を活かし、ジュニアアスリートから高齢者の運動愛好家まで幅広い年代のリハビリを得意とする。自身のスポーツ歴は野球、バスケ、カヌー。

「テニス肘」という名前から、多くの人はテニスなどのスポーツが原因だと思いがちです。

しかし、実際にはスポーツをしていない人にも発症することがあり、その原因は日常生活に潜んでいます

本記事では、テニス肘の基本情報を紹介し、意外なリスク要因と対策・予防法について詳しく解説します。

テニス肘とは?

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は、前腕の筋肉を過剰に使いすぎることで、肘の外側部分に炎症が生じる疾患です。

症状としては、物をつかんだり、手首をひねる動作で痛みを感じることが特徴です。

名前の由来はテニス選手に多く見られることからですが、スポーツ経験のない人や日常生活の動作によっても発症することが分かっています。

つまり、テニス肘は誰にでも起こりうる身近なケガなのです。

テニス肘の意外なリスク要因

テニス肘が引き起こされる要因にはいくつかの種類があります。

  • デスクワークやパソコン作業
  • 家事や育児
  • 重い荷物を持つ仕事
  • スポーツ以外の趣味や習慣
  • 年齢による影響

このような日常的な動作からテニス肘になる可能性があります。

これらの要因と対策を詳しく説明します。

デスクワークやパソコン作業

長時間のタイピングやマウス操作は、手首や前腕の筋肉を酷使する原因となります。

特に、手首を不自然な角度で保持したまま作業を続けると、筋肉が疲労しやすく、肘への負担が増加します。

対策
  • キーボードやマウスを使う際は、手首が自然な位置を保てるようリストレストを利用する。
  • 定期的に休憩を取り、手首や前腕のストレッチを行う。

家事や育児

重い鍋を持ち上げたり、雑巾を絞ったりする動作も、テニス肘の原因になり得ます。

また、赤ちゃんを抱っこする際も前腕に負荷がかかり、繰り返し同じ動作を続けることで症状が現れる場合があります。

対策
  • 体全体を使った動作を心がけ、負担を腕だけに集中させない。
  • 家事の合間に休憩を挟む。
  • 赤ちゃんを抱っこする際は、抱っこ紐を活用する。

重い荷物を持つ仕事

物流や建設業など、日常的に重い荷物を運ぶ職業は、テニス肘を発症するリスクが高いとされています。

特に片手で荷物を持ち続けることは、肘への過度な負担につながります。

対策
  • 荷物を持つ際は、両手を使って体全体で支えるようにする。
  • 聞き手に頼りすぎないように負担を分散する

スポーツ以外の趣味や習慣

ゴルフやバドミントンなどのスポーツだけでなく、園芸やDIY、料理といった趣味もリスク要因となります。

これらの活動では、手首を反復的に使う動作が多く、知らず知らずのうちに負担が蓄積されます。

対策
  • 作業中に適度な休憩を取り、手首や肘のストレッチを行う。
  • 長時間の作業を避けるため、時間を区切って取り組む。

年齢による影響

テニス肘は30~50代に多く見られます。

この年代では、筋肉や腱の柔軟性が低下しやすいため、少しの負荷でも炎症を引き起こす可能性があります。

対策
  • 筋力を維持するために、筋トレやストレッチを日常的に取り入れる。
  • 痛みを感じた場合は無理をせず、早めに医師や専門家に相談する。

対策のまとめ

様々な要因に対して重要な対策は共通するものが多いです。

  • 姿勢を見直す
  • 適度な休憩を取る
  • 道具を工夫する
  • 早期のケアを行う

これらの対策は特に重要となります。

姿勢を見直す

パソコン作業や家事を行う際、手首や肘が自然な位置にくるよう姿勢を整えることが重要です。

適度な休憩を取る

同じ動作を長時間続けないよう、作業の合間にストレッチを取り入れましょう。

道具を工夫する

重いものを持つ場合は、補助具や支えを活用し、腕への負担を軽減することを心がけてください。

早期のケアを行う

痛みや違和感を感じたら早めにアイシングをしたり、医師・専門家のアドバイスを受けたりすることが大切です。

まとめ

テニス肘は、スポーツだけが原因ではなく、日常生活の中に多くのリスク要因が隠れています

デスクワークや家事、趣味の活動など、思わぬ動作が肘に負担をかけることもあるため、日々の生活習慣を見直すことが予防の第一歩です。

早めのケアや適切な対策を講じることで、テニス肘を防ぎ、快適な日常生活を送ることができます

もし痛みや違和感を感じた場合は、無理をせず、医療機関・専門家のアドバイスを受けましょう。

テニス肘についてより詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

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