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Case Study 症状別事例

2024.11.01

シンスプリント

シンスプリントを走りながら治すことはできるのか?

執筆大澤 亮(理学療法士)

有名なスポーツ整形外科で主に手術直後のリハビリを担当。病院で培った臨床技術を活かし、ジュニアアスリートから高齢者の運動愛好家まで幅広い年代のリハビリを得意とする。自身のスポーツ歴は野球、バスケ、カヌー。

 

趣味でランニングをされる方や競技や練習中の脛の痛み、シンスプリントに悩まされたいる方はたくさんいると思います。

繰り返す脛の痛みを休んだり、運動を中断せずに治したいと考えている方はと考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事ではシンスプリントに悩んでいる方に向けて、運動をしながらシンスプリントの治療や痛みの軽減は可能なのかについて詳しく説明していきます。

シンスプリントの原因

シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)の原因は、主にすねの骨(脛骨)やその周囲に繰り返しかかる過度の負荷と関係しています。

シンスプリントは運動時に痛みが出ることの多いスポーツ障害と呼ばれるものです。

シンスプリントで痛みの出る原因はいくつか考えられます。

  1. オーバーユース
  2. 不適切な運動フォーム
  3. 硬い地面での運動
  4. 足のアーチの問題
  5. 筋肉の柔軟性不足と筋力不足
  6. 急な環境や運動の変化
  7. 体重の増加

これらの原因が考えられます。

オーバーユース

シンスプリントは、運動やトレーニングによる過度な負荷が蓄積することで発症します。

トレーニングの頻度、時間、強度等が多すぎたり、強すぎると骨や筋肉に負担をかけ、炎症を引き起こすリスクが高まります。

また、長距離ランニングやジャンプ動作など、すねの骨や筋肉に繰り返し負荷がかかる動きも原因の一つになります。

不適切な運動フォーム

正しくないランニングフォームは、脛骨やその周辺の筋肉に過剰な負担をかけます。

不適切なフォームでの運動では、脛骨が過度な力を受け、痛みを引き起こす原因となります。

硬い地面での運動

硬い地面でのランニングやトレーニングは、足にかかる衝撃が大きくなるため、シンスプリントの原因になります。

コンクリート等固い地面での長時間のランニングには注意しましょう。

足のアーチの問題

足のアーチの形状がシンスプリントのリスクに影響を与えます

扁平足:足のアーチが低い人は、歩いたり走ったりするときに足が過剰に内側に倒れ、脛骨に負荷がかかりやすくなります。

ハイアーチ:足のアーチが高い人も、足全体にかかる衝撃をうまく分散できず、脛骨への負荷が増えることがあります。

筋肉の柔軟性不足と筋力不足

ふくらはぎの筋肉やすねの筋肉が硬くなっていると、足にかかる力が正しく分散されず、脛骨に過度の負荷がかかります。

足や下肢の筋力が不足すると、外部からの衝撃に耐えきれず、シンスプリントの原因となります。

急な環境や運動の変化

急に異なる運動環境や強度でトレーニングを始めると、足の筋肉や骨がその変化に対応できずシンスプリントの原因となることがあります。

例えば、ランニングマシンからから屋外の硬い路面に移行したり、新入生など、新しいカテゴリーでの運動強度の変化が挙げられます。

体重の増加

体重が増えると、足にかかる負荷が増加します。

体重の増加は脛骨やその周辺の筋肉、骨膜に余分なストレスがかかり、シンスプリントを引き起こすことがあります。

運動を継続しながらシンスプリントを治す方法

運動を継続しながらシンスプリントを治すためにはいくつかの改善点を注意しながら運動することで痛みの軽減ができます。

  • 運動フォームの修正
  • 下半身筋力・柔軟性強化
  • 運動前後のケア
  • 運動環境の変更

これらの対策が考えられます。

運動フォームの修正

ランニングフォームなど運動時のフォームを修正することで脛骨にかかる負荷を軽減させることができ、痛みが出にくくなることが期待できます。

シンスプリントになる人の特徴として、過度に足部を使って走るなどの特徴があるため、当てはまる人はフォームの修正が必要かもしれません。

下半身筋力・柔軟性強化

下半身の筋力を強化することで外部からの負荷に対して耐えられる強度が高くなり痛みが出現しにくくなります。

また、柔軟性の向上で負荷を緩和し、痛みの出現を抑えることができます。

運動前後のケア

運動前に入念にストレッチ、ウォーミングアップをすることで筋肉や周囲組織が動きやすい状況にした状態で運動をすることで運動中の負荷が軽減されやすくなります。

運動後はアイシング等で炎症を抑えてケアすることが重要です。

運動環境の変更

固いコンクリートでのランニング等、負荷が大きくなるような環境での運動を変更することで脛骨への負荷を軽減させることで痛みの出現を抑えることができます。

環境が変えられない人はクッション性の高い靴に変えるなど、負荷を軽減させる手段が有効です。

まとめ

シンスプリントは、脛骨やその周囲の筋肉、骨膜にかかる繰り返しの負荷が原因で生じます。

オーバートレーニング、不適切なシューズやランニングフォーム、足のアーチの問題、筋力不足など、さまざまな要因が重なって発症することが多いです。

運動を継続しながら治療を進めるためには、トレーニング量の変更、運動フォームの改善、周囲の筋力・柔軟性の向上、適切なシューズの選択などの対策が必要になります。

痛みが強い場合は適切な休養も大切になるため、医療機関や専門家の指示のもと運動や治療をすることが重要です。

ぜひこの記事を参考にシンスプリント治療に役立ててください。

シンスプリントについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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