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Case Study 症状別事例

2024.08.02

インタビュー

『15kmで痛み出す身体から、夢にまでみた45kmを完走』運動療法による変形性股関節症改善の感想

執筆中尾 優作(理学療法士/プロスポーツトレーナー)

ヨーロッパの大学、大学院で理学療法を学ぶ。欧州サッカー、日本のB.LEAGUEでトレーナーとして活動したのち、地元神戸三宮にメディカルフィットネスジム【Lifelong】を設立。トップアスリートを始め、"病院で治らない痛み"に悩む人にワンランク上のリハビリを提供する。

Mさんはランニング中の膝と股関節の痛みの相談で来られました。

趣味のトレイルランのパフォーマンスを向上させながら、少しでも長く走ることを楽しみたいというご相談でした。

1番大きなお悩みは15kmほど走ると必ず右膝に痛みを感じ始めるということでした。

トレイルランは50kmや100kmのレースなど、マラソン以上に長い距離を走ることもあります。

さらに平地ではなく山道を走るので、より下半身の筋力や安定性も必要とされます。

Mさんの右膝痛は変形性股関節症による股関節の不安定性と、接地時に右膝だけ内側に入るランニングフォームに原因があると判断しました。

Lifelongでは股関節と膝関節周りの筋肉を強化して関節を安定させ、同時に膝に負担のかからないランニングフォーム指導も行いました。

忙しいお仕事の合間に週1回のペースでリハビリに通っていただき、2,3ヶ月経つ頃には膝の痛みを感じずに15km以上走れるようになりました。

そのまま膝の状態は改善していき、最終的には45kmのレースを完走することができました。

膝の痛みを改善し、目標としていたレースを楽しむことができたMさんに、運動療法の感想を伺いました。

Mさん

  • 数年前に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けた
  • 生まれつき変形性股関節症
  • 15km走ると右膝に痛み
  • できるだけ長くトレイルランを楽しみたい

Lifelongの利用目的

目的としては、もともと腰椎の椎間板ヘルニアで、手術も経験して筋力つけなさいねって言われていた部分と、子供の頃から変形性股関節症があって、そこの筋力を維持しながら最近始めたスポーツを継続していきたいというのが大きな目的で始めました。
中尾 優作
中尾 優作
Mさんは最初、ランニング中の膝の痛みの相談で来られました。
話を伺ううちに、腰椎椎間板ヘルニアや変形性股関節症など膝以外の部位にも悩みがあることがわかりました。
趣味で始められたトレイルランを長く続けられるような身体づくりをしたい、という目的のために運動療法に取り組んでいただきました。

Lifelongを選んだ理由

このお店に来させていただいた理由は、ジムに行こうかなって思っていて、ずっとどこが良いかなって探していました。
一般的なジムも色々見させていただいたのですけど、なんかしっくり来なかったので、探しているうちにパーソナルで絞っていくと、こちらをインターネットで見つけました。
お値段的にも安かったですし、プランも予約が絶対にいるってわけではなかったので、それがメリットで来させていただきました。
中尾 優作
中尾 優作
Lifelongは理学療法士から直接運動指導を受けながら、回数制限も来店予約すらいらないという少し特別なサービスを提供しています。
これは運動療法を行う上で、運動頻度がとても大切だと考えているからです。
少し時間が空いたときにフラっと立ち寄れるほうが、運動回数が増えて結果的に身体もより早く改善していきます。

運動療法の感想

率直にはしんどかったです。笑
もともと運動経験がないっていうのが一番大きな原因ではありますけど、しんどいなとは思いましたが体がちょっとずつ変化していくのも感じたので、満足度は高いです。
中尾 優作
中尾 優作
運動療法では身体の弱い部分、苦手な動きの改善に焦点を当てることが多いので、トレーニングはその方にとって苦手な種目が多くなります。
そのためしんどい、難しいと感じるメニューが多いですが、その分身体は良い方向へと向かいやすいです。

身体の変化

スポーツを経験したことなくスポーツをやり始めたっていうのがスタートでしたけど、最初は走れば絶対どこかが痛いっていう状態でした。
最初は膝が痛くて階段も降りれないほどでしたが、段々距離を伸ばしても膝の痛みが出てこないというのが実感できてきたというのが大きいです。
中尾 優作
中尾 優作
Mさんは変形性股関節症の影響もあり、右膝が非常に不安定な状態でした。
ランニングフォームを確認すると、足の接地時に右膝だけが内側に倒れる特徴がありました。
足を地面につくたびに膝の内側に負担がかかってしまっていたので、まずは股関節と膝周りの筋力強化と、足を真っ直ぐ前に出して走る練習を行いました。
筋力がついて膝が安定し、ランニングフォームも改善されるとともに、膝の痛みも少しずつ軽減させることができました。

変形性股関節症による膝の痛みのリハビリ方法

Mさんが1番お困りだったのはランニング中に感じる右膝内側の痛みでした。

しかし膝自体に何か損傷がなかったので、変形性股関節症からくる股関節周りの弱さと不安定性、そして右足接地時に膝が内側に倒れてしまうことによるストレスが原因と考えられました。

まず股関節周囲の筋肉、特に中臀筋などのお尻の筋力強化に重点を置きました。

もともと腰椎椎間板ヘルニアの手術経験もありましたので、腰に負担をかけないよう注意しながらトレーニングを選びました。

同時に、ランニング中に足を真っ直ぐ出して膝が正面を向いた状態で接地できるように、ランニング動作の改善も行いました。

徐々にトレーニング効果は現れ始め、2,3ヶ月経った頃には15km以上走っても痛みが出ないようになりました。

膝が痛いからといって膝だけを治療していたら、このような改善効果は期待できなかったと思います。

具体的な解説

幼少期からの変形性股関節症の影響で臀筋群の筋力低下が見られた。

臀筋群の機能不全により骨盤と股関節が不安定になり、片足立位姿勢もバランスがとりにくい状態に。

ランニングフォームでは、接地直前から膝が内側に入り始め、接地時にはニーイン姿勢になっていた。

臀筋群、内転筋群のイーセントリック収縮、接地時のニーイン動作の改善に取り組むことで、膝関節内側部へのストレスは減少し、痛みなく走れるようになった。

Lifelongでは以下のポイントに焦点を当てた運動療法に取り組んでいただきました。

  • 臀筋群の強化
  • 内転筋のイーセントリック収縮強化
  • 足を真っ直ぐ前に出すフォームの習得

目標を達成できた感想

六甲山でやってるトレイルランニングキャノンボール、45kmになるんですけど、夢のまた夢のつもりで目標にしてたっていう部分がありましたが、それが完走できた、さらに言えばどこも痛みを残すことなく完走できたっていうのはこちらに来たおかげです。
人生の宝ぐらいの経験をさせてもらったと思っています。
中尾 優作
中尾 優作
Mさんは当初15km走ると膝が痛むということが1番の悩み事でした。
当時から50km近いレースに参加してみたいという話は伺っていたので、目標とされていたレースを完走することができて私もとても嬉しく思いました。
翌日は全身筋肉痛だったようですが、膝や股関節に嫌な痛みが出ずに安心しました。
忙しい時も時間を見つけてトレーニングに来続けていただいたMさんの努力の結果だと思います。

今後の目標

前回出場した六甲キャノンボールが宝塚から須磨までというコースで走らせてもらったんですけど、逆に須磨から宝塚っていう方もあって、そっちの方が私としては体感的にしんどいコースです。
でも神戸に住んでるから神戸からスタートしたいっていう強い気持ちもあるので、今度は逆向きのキャノンボール挑戦したいと思っています。
中尾 優作
中尾 優作
1つの目標を達成された後も、次の目標に向けて頑張れる向上心がとても素敵です。
より上りがキツくなり大変なコースになると聞いていますが、次の目標も必ず達成できるように、引き続き2人3脚で頑張っていければ嬉しく思います。

スポーツ専門の理学療法士による治療とリハビリを試されたい方は、ぜひ一度ご相談ください

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