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Case Study 症状別事例

2026.01.23

四十肩・五十肩

四十肩にロキソニンは効く?痛み止めの効果と注意点を解説!

執筆森 雄樹

柔道整復師と鍼灸師の医療国家資格を持ち、整骨院の院長としても活躍。誰に対しても真摯に対応し、身体の問題点を究明。痛みのない生活へと導くサポートを行う。

四十肩(肩関節周囲炎)といえば、肩の痛みと「髪が洗えない」「後ろに手が回らない」といった関節の硬さ(可動域制限)が主な症状です。

肩の痛みを感じるときに、ロキソニンなどの痛み止め薬を使って痛みをやり過ごしている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

実は2017年に発表された論文では、四十肩が自然に治る人は39%しかいないと報告されています。

肩の痛みが収まった後も関節は固まったままで、完全には回復しないまま日常を過ごしている方が多くいられるというのが現状です。

四十肩の痛みに対してロキソニンは効果がありますが、肩の動きを元通りにする効果は期待できません。

つまりロキソニンで痛みは軽減できますが、四十肩の症状全てが良くなる可能性は少ないということが重要なポイントです。

この記事では四十肩に対するロキソニンの効果と、上手な使い方を解説していきます。

この記事でわかること
  • 四十肩にロキソニンは効くの?
  • 痛み止めの種類と効果
  • ロキソニン以外に四十肩を治す方法

痛み止めの種類と効用

初めに、そもそもロキソニンなどの痛み止めとはどういう薬か?を解説していきます。

痛み止めと一まとめで言われますが、痛み止めにはいくつかの種類があります。

  • NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
  • ステロイド
  • オピオイド薬

それぞれの特徴を簡単に説明いたします。

NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)

最も代表的な痛み止めでロキソニンやボルタレンなどがNSAIDsにあたります。

炎症による痛みを出すプロスタグランジンという物質の生成を抑えることで炎症を鎮めて痛みを軽減します。

ステロイド

NSAIDsがプロスタグランジンの産生を抑えるのに対して、ステロイドはその前段階であるアラキドン酸という炎症や痛みのもととなる物質の働きを抑えます。

そのため、NSAIDsよりも強い抗炎症作用がありますが、同時に副作用も少し強く出やすいです。

オピオイド薬

オピオイド薬は脳神経系に効くもので、強い痛み止めとなるためがんの痛みや手術後などに使うもので、市販では販売されておりません。

脳や神経に作用することで鎮痛効果を発揮します。

四十肩に対するロキソニンの効果

それではロキソニンは四十肩の改善に効果的でしょうか?

答えは半分YESで半分NOです。

冒頭でも説明しましたが、四十肩の主な症状は痛み硬さです。

ロキソニンは痛みを抑える薬なので、痛みの軽減には役立ちますが、関節を動かしやすくする効果は期待できません。

四十肩の正式な診断名は肩関節周囲炎と言います。

”炎”という字が使われているように肩関節が炎症してしまうことで痛みを感じます。

そのため、炎症を抑える効果のあるロキソニンを服用することで、痛みを軽減させることができます。

しかし、四十肩による肩の硬さは、関節包という組織が肥大化することが原因と考えられるため、ロキソニンで炎症を抑えても動きは良くなりません。

ロキソニンはあくまで”炎症による痛み”だけに効果が期待できます。

同時に起こる関節可動域の制限や筋力低下に対しては、リハビリや運動を行って改善する必要があります。

肩の痛みに対するロキソニンの効果的な使い方

肩の痛みに対して、いつ?どのように?痛み止めを服用するのが良いでしょうか?

ポイントとなるのは、”今自分が四十肩のどの周期に当たるか?”ということです。

四十肩は痛みの強い”炎症期”、痛みは少ないが動かない”拘縮期”、そして少しずつ動かしやすくなる”回復期”に分かれます。

四十肩を発症してすぐの炎症期では、痛みを強く感じて炎症も起こりやすいので、ロキソニンは非常に効果的です。

痛みの軽減によって日常生活が過ごしやすくなりますし、炎症を抑えることで四十肩の悪化も防ぎます。

しかし、炎症が落ち着く拘縮期と回復期に入ったあとは、ロキソニンの効果は限られてしまいます。

特に強い痛みを感じるとき以外は、服用する必要はないと考えられます。

四十肩を効果的に改善する方法

四十肩に対するロキソニンの効用や使い方を説明させていただきました。

簡潔にまとめるとこのようになります。

  • 四十肩初期の痛みが強い時期はロキソニンが効果的
  • 痛みが落ち着いたら肩を動かして硬さを改善

2017年に海外で発表された四十肩に関する論文では、自然治癒だけで完全な可動域の回復が認められたのは、わずか39%に過ぎないという報告があります。

つまり61%の人は、可動域はある程度のところまでは改善されたけど、完全な状態には戻らなかったと言うことです。

さらに発症後7年経過しても痛みや可動域制限が残っている方は半数もいるとも報告されています。

これらの論文を参考にすると、四十肩による症状の改善にはロキソニンだけでは十分ではないことがわかります。

四十肩初期の痛みが強い時期にはロキソニンで痛みを抑え、痛みが引いたら積極的に肩を動かして関節の動きを良くすることが大切です。

四十肩の時期と状態に合わせて、適切にロキソニンと運動を使い分けることが、四十肩改善に重要となります。

四十肩についてより詳しい情報が知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

参考文献
Wong CK, Levine WN, Deo K, Kesting RS, Mercer EA, Schram GA, Strang BL. 2017. Natural history of frozen shoulder: fact or fiction? Physiotherapy 103:40‑47.
Reeves B. The natural history of the frozen shoulder syndrome. Scand J Rheumatol. 1975;4(4):193-6. doi: 10.3109/03009747509165255. PMID: 1198072.
Shaffer B, Tibone JE, Kerlan RK. Frozen shoulder. A long-term follow-up. J Bone Joint Surg Am. 1992 Jun;74(5):738-46. PMID: 1624489.

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