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Case Study 症状別事例

2024.09.06

理学療法

がん患者向け運動療法と筋力トレーニング

執筆中尾 優作(理学療法士/プロスポーツトレーナー)

ヨーロッパの大学、大学院で理学療法を学ぶ。欧州サッカー、日本のB.LEAGUEでトレーナーとして活動したのち、地元神戸三宮にメディカルフィットネスジム【Lifelong】を設立。トップアスリートを始め、"病院で治らない痛み"に悩む人にワンランク上のリハビリを提供する。

a cancer patient is waiting for her rehabilitation session.

がん患者運動や筋力トレーニングを行うことは、身体に大きなメリットがあります。

しかし、病院での治療がひと段落した後に、がん患者が運動を継続できる場所が少ないと聞きます。

神戸三宮のLifelongでは、実際にお困りの患者様からご相談を受け、がん患者を受け入れさせていただいています。

理学療法士が運営するメディカルフィットネスジムという特性を活かし、安全を第一に考えた上の運動指導を提供しています。

このページでは海外の最新情報をもとに、がん患者が運動することの効果と重要性を紹介していきます。

がんに負けない身体づくりに取り組みたいという方はご参考いただき、当店での運動に興味を持たれたら、ぜひご相談ください。

記事の参考文献

この記事を執筆する上で、以下の文献とホームページの情報を参考にさせていただいています。

イギリスのCancer Research UKによる”がん患者向けの運動ガイドライン”

アメリカのAmerican Cancer Societyによる”がん患者と身体活動”

日本から発表された論文”がんサバイバーのための身体運動に関する最近の知見について”

慶應義塾大学医学部の村岡先生が執筆された”運動療法の可能性-がん患者-”

がん患者に対する運動の目的

Young man visiting his wife with cancer indoors

まず初めに伝えておかなければいけないことは、運動によってがんが治るということはありません。

運動療法やトレーニングはがん治療に耐えるための身体づくりになります。

がん治療に挑む前の基礎体力の向上や、治療中の身体機能を防ぐために、運動は非常に効果的な非薬物療法です。

がん治療の副作用によって体力は低下しやすいので、運動はその副作用を予防、改善するために役立ちます。

がん患者が運動療法を受ける理由

がん患者は以下のような理由で運動をすることが勧められています。

  • 体力の維持
  • 心肺機能の維持
  • 活動的でい続けるため
  • 体重のコントロール
  • 糖尿防の予防

体力の維持

一言で体力と表現していますが、具体的には筋力、柔軟性、関節可動域、そしてスタミナも含まれます。

がん治療の副作用によって、日常的に強い疲労感を感じることが多いようです。

少しでも身体の体力を維持することで、がん治療に対する抵抗力を高めましょう。

心肺機能の維持

運動習慣のない人は、心肺機能も徐々に低下していきます。

心肺機能とは身体に酸素を送り届ける機能なので、元気な身体を維持するために必要です。

活動的でい続けるため

がんを患ってしまうと、日常生活で身体を動かしたり外出する機会が減ってしまう方が多いです。

肉体だけでなく心も健康でいられるように、身体を動かすことが大切です。

体重のコントロール

運動は体重管理にも効果的です。

標準体重より低い方は筋肉をつけて体重を増やし、高い方は運動によるカロリー消費が減量につながります。

糖尿病の予防

がん患者にとって合併症は深刻な問題となります。

中でも糖尿病はがんにかかりやすくしてしまうので、運動によって予防することが大切です。

がん患者が運動療法に期待できる効果

Portrait of young sick hairless woman struggle with cancer show strength power beating disease, happy ill female patient point at screen, feel optimistic strong battling oncology, healthcare concept

運動でがん自体を治すことはできませんが、がんを治す手助けをすることはできます。

体力や筋力をつけることで身体を基礎から支えるだけでなく、運動を行うこと自体が身体的、精神的に前向きな効果をもたらします。

そして運動に期待できる効果は非常に多く、どれも生活の質を改善するのに役立ちます。

  • 体力の向上
  • 疲労感の軽減
  • 生活の質向上
  • 食欲の向上
  • 睡眠の質向上
  • 免疫力の向上
  • 肥満の予防
  • 不安感やうつ症状の軽減
  • リンパ水腫の改善

がん患者が行う運動量の目安

国内外で発表されているがん患者向けの運動ガイドラインでは、以下の運動量が推奨されています。(2024年9月現在)

  • 1週間で150分の中強度運動
  • 1週間で75分の高強度運動
  • 1週間に2回の筋力トレーニング

この数値を見ると、一般人が勧められている運動量と大きく変わらないことがわかります。

がんという特別な病気を抱えていても、運動によって負荷をかけることは危険ではなく、むしろ取り組むべきと考えられています。

がん治療中の運動で気をつけること

がん患者が運動を勧められていると言っても、やはり適切な運動と量はあります。

がんの種類によっては運動が禁止されていることもあります。

一人一人、症状や身体も違うので自分に合った運動を探してみましょう。

がん患者の方と話していると、一番辛いのは”今までできていたことができなくなる”ことだと言われました。

少しでも今の日常を維持するために、ぜひ運動を取り入れて体力レベルを保ちましょう。

神戸三宮でがんリハビリテーションをお探しなら

神戸市中央区や三宮周辺でがん患者向けのリハビリをお探しなら、Lifelongにご相談ください。

各三宮駅から徒歩5分というアクセスの良い場所で、医療従事者である理学療法から安全な運動指導を受けられます。

  • がんと戦う身体づくりをしたい
  • 無理せず安全に運動したい
  • 身体の痛みや筋力も同時に改善したい

Lifelongにはこのような理由で多くの方にご利用いただいています。

一般的なフィットネスジムや運動施設と比較して、当店にしかない長所をご紹介します。

実績あるトレーナー

Lifelongにはヨーロッパで理学療法を学び、国内外のプロスポーツや東京オリンピックで活躍したトレーナーや、有名スポーツ整形外科でリハビリを学んだ実績のあるトレーナーが所属しています。

利用目的や用途に応じて、自分の希望するトレーナーを指名して運動指導を受けることができるのが当店の特徴です。

神戸の数あるフィットネスジムを探しても、理学療法士から直接運動指導を受けられる施設は多くありません。

Lifelongでは自分が信頼できるトレーナーを自分で選ぶことができる点が喜ばれています。

トレーナー紹介

自分の身体に合ったトレーニング

Lifelongでは”この症状にはこのトレーニング”というように決まったメニューはありません。一人一人の身体をしっかり確認し、身体と目的に合わせた運動をオーダーメイドで作成します。

理学療法士による安全な運動指導

医療従事者である理学療法士が運動指導を担当するので、無理なく安全に身体を鍛えることができます。その日の体調に合わせて運動量も調整できるので、常に適切な負荷で運動することができます。

各三宮駅から徒歩5分

JR三ノ宮駅から徒歩3分、他の路線からも徒歩5分以内というアクセスの良さから、遠方からも多くのお客様にご来店いただいています。仕事帰り、買い物ついで、部活終わりなど、ご自身のライフスタイルに合わせてご利用いただけます。

Lifelongのサービス

Lifelongでは自費リハビリとして、がん患者をはじめ、脳疾患患者、高齢者、妊婦まで幅広い運動指導を提供しています。

ぜひLifelongの運動療法で、一緒にがんと戦うための身体づくりに取り組みましょう。

まずはご気軽に、無料体験からご相談ください。

 

参考文献

1. Exercise guidelines for cancer patients. (n.d.). Cancer Research UK | Coping Physically. https://www.cancerresearchuk.org/about-cancer/coping/physically/exercise-guidelines
2. Physical Activity and the Person with Cancer. (n.d.-b). American Cancer Society. https://www.cancer.org/cancer/survivorship/be-healthy-after-treatment/physical-activity-and-the-cancer-patient.html
3. Morishita S, Suzuki K, Okayama C, Inoue J, Tanaka T, Nakano J and Fukushima T. Recent findings in physical exercise for cancer survivors. Phys Ther Res 2023: 26: 10-16:
4. 村岡 香織 (2018). がん患者 Jpn J Rehabil Med 55, 215-219.

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