湿布は逆効果!?最新医学に基づく捻挫の応急処置

捻挫した足首に貼られた湿布

スポーツに限らず、日常生活でも足首の捻挫はよく起こる怪我です。

足を捻ったときは病院で診察してもらって湿布をもらう、これが当たり前になっている人も多いかと思います。

しかし、最新医学に基づいた応急処置では、捻挫に湿布は逆効果とされています。

痛めた足首を治すどころか、回復を邪魔するとさえ言われています。

この記事では湿布の効果と、湿布がどのように怪我の回復に影響するかを説明しています。

この記事は海外サッカー、B.LEAGUE、2020東京オリンピックでも活動する理学療法士のスポーツトレーナーが執筆した信頼できる記事です。

捻挫に対する湿布の効果

まずは湿布の効果を簡単に説明します。

湿布は医薬品の一種で、消炎鎮痛剤という貼り薬です。

その名の通り、炎症を消すための鎮痛剤、というのが湿布の効用になります。

湿布に含まれた成分が皮膚を通じて幹部に吸収されることによって、炎症を抑えることが期待されています。

薬の成分が皮膚から吸収
➡︎ 炎症を抑える

湿布は炎症を抑える、ここが大切なポイントになります。

ちなみに、湿布には温湿布冷湿布という2種類の湿布がありますが、効果に違いはありません。

それぞれ皮膚に貼ったときの感覚が違うだけで、薬としての成分は同じものが多いです。

温かい、冷たいというのも皮膚の感覚だけなので、実際にアイシングによる冷却や、お風呂で温めるように、患部の温度が変わることもありません。

冷湿布はアイシングの代わりにならないので、注意してください。

捻挫したらなぜ炎症が起こる?

捻挫で腫れた足首の写真

湿布の効果は炎症を抑える、と説明しましたが、炎症とはそもそもなぜ起こるのでしょうか?

結論から言うと、炎症は治癒過程で起こる現象です。

炎症=治癒過程

捻挫をすると、靭帯や筋肉など身体の一部が傷ついてしまいます。

傷ついた組織を修復するために炎症が起き、炎症によって怪我した部位は腫れてしまいます。

炎症が起こることで、身体が「ここを怪我しているのだな」と認識し、壊れた組織を修復するために、栄養やマクロファージと呼ばれる細胞が血流に乗って運ばれて来ます。

損傷した組織の修復のために必要な、多くの物資が運ばれてくるので、痛めた部位は腫れてしまいます。

捻挫した足首に湿布を貼ると?

足首を捻挫したときに湿布を貼ると、どのような反応が起こるのでしょうか?

湿布に含まれる消炎鎮痛剤が皮膚を通じて痛めた部位に吸収されます。

吸収された成分が患部に働き、炎症を抑えるだけでなく、痛みも軽減してくれます。

昔は湿布を貼ると炎症と痛みを抑えることができるので、怪我は早く治ると考えられていました。

これが最新の医学では、逆効果ではないかと主張され始め、今では炎症を抑えると怪我の治りが遅くなるという考えが主流になっています。

目先の痛みを抑えることよりも、損傷した組織の修復を阻害しないことがより重要だと考えられています。

昔: 痛みと腫れを早く治す

今: 怪我を正確に治す

炎症は捻挫を直すのに必要不可欠!

先に書いたとおり、炎症は傷ついた身体を治すのに必要な治癒過程です。

これを消炎鎮痛剤で抑えてしまうと、治りが遅くなるだけでなく、壊れた組織がしっかり治らないこということが研究で発表されています。

湿布に限らず、アイシングも炎症を抑えてしまうため、場合によっては応急処置として使用されなくなっています。

プロスポーツ現場では、いかに炎症による治癒過程を促すか、ということが重要視されていて、早期の運動開始ストレッチが提唱されています。

  • 早期の運動開始
  • 早期の過重
  • ストレッチ 

× 湿布
× アイシング

もちろん炎症が起こることで痛みを感じてしまうので、湿布で炎症を抑えると、感じる痛みは軽減します。

しかし、怪我自体の治りが遅くなるという副作用があることを知っていただきたいです。

まとめ

一昔前までは捻挫をしたら湿布を貼ると良くなる、という考えが当たり前でしたが、今では全く逆です。

湿布を貼ると捻挫の治りが遅くなると言われています。

これは湿布に含まれる消炎鎮痛剤が炎症を抑え、怪我の治癒過程を邪魔してしまうことが原因です。

以前は捻挫の痛みと腫れを早くなくす、ということに重きが置かれていましたが、今では傷ついた身体をしっかり治すことが重要だと考えられています。

今までの当たり前を急に変えることは難しいと思いますが、医学の進歩に対して柔軟な頭で受け入れていただければと思います。

 

足首の捻挫について、正しい治療とリハビリを知りたい方は以下の記事にも目を通してみてください。

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