2026.04.24
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアの「3番4番」とは?理学療法士が詳しく解説
執筆児玉 紗椰(アスレティックトレーナー)
高齢者への運動指導と学生アスリートのリハビリ現場で活躍。運動経験の少ない方や苦手な方が無理なく自分のペースで運動できるように、温かい指導を行う。

腰椎椎間板ヘルニアで“3番4番”のように、番号を言われたことはありませんか?
この番号は重症度を表しているわけではなく、腰のどの位置にヘルニアが発生しているかを表しています。
この記事では、椎間板ヘルニアの診断で使われる番号の意味と、その番号によってどのような影響、症状が出やすいか解説しています。
腰椎椎間板ヘルニアの3番4番とは?
椎間板ヘルニアで使われる番号はどの椎間板がヘルニアになっているかを特定しています。
背骨の骨は頸椎、胸椎、腰椎の三つに分類されます。
頸椎は7個、胸椎は12個、腰椎は5個あり、上から1番、2番、、、と数えていきます。
例えば、上から3番目の腰椎は”腰椎3番“と呼ばれます。
そして、それぞれの背骨の間には椎間板というクッションの役割を持つ軟部組織があります。
椎間板は中心にあるゼリー状の「髄核」とそれを囲む丈夫な外側の組織「繊維輪」で構成され、その髄核が繊維輪を突き破り神経を圧迫することで痛みや痺れを引き起こします。
そのため、もし「腰椎3番4番の椎間板ヘルニア」と診断された場合は腰椎3番と4番の間にある椎間板がヘルニアを起こしている、ということがわかります。
番号を明確にすることがなぜ大切かと言うと、ヘルニアが発生した椎間板によって症状や影響を受ける部位が違うからです。
これについては、後ほど詳しく解説しています。
腰椎椎間板ヘルニアは何番が1番起きやすいのか
身体には24個の背骨があり、その間には椎間板が挟まっています。
その中でも特にヘルニアになりやすいのは4番と5番(L4/L5)、5番と仙骨(L5/S1)と言われています。
この理由を知るために、まずは背骨の役割について少し紹介します。
脊柱の役割
脊柱にはさまざまな役割があります。
支持機能
頭部、四肢、体幹全体を支える中心的な柱として機能します。
座る、立つなどの人間の基本的な動作を安定して維持してくれます。
神経の保護
脊髄を包み込む脊柱管を形成し、衝撃や外傷から神経を保護してくれます。
衝撃吸収
頚椎、胸椎、腰椎で緩やかなS字カーブを描いており、体重を分散し、歩行などさまざまな動きで衝撃吸収してくれます。

S字カーブが崩れる要因
背骨が綺麗なS字カーブを保てなくなるとき、以下のような原因が考えられます。
- 長時間のデスクワーク
- スマホ、PCの長時間使用
- 運動不足、筋力低下
S字カーブが崩れるとどうなるのか
衝撃吸収機能が低下し姿勢の崩れや慢性的な不調を引き起こします。
- 猫背
- 反り腰
- ストレートネック
腰椎の役割
腰椎は脊柱の中でも、主に屈伸動作(前屈・後屈)に大きく関与します。
腰椎の屈曲(前屈)角度は約45〜55°、伸展(後屈)角度は約15〜25°で胸椎よりも可動域は大きく、下位になるほど増大します。
そのため下位腰椎のほうが負担は大きく椎間板へのストレスも増大します。
このような理由から、ヘルニアが最も起こりやすいと言われているのが4番と5番(L4/L5)、5番と仙骨(L5/S1)です。
ヘルニアは突出した髄核が神経根を圧迫することで主に下肢の知覚症状(痺れ)や筋力低下が引き起こされます。
L3/L4間ではL4の神経根、L4/L5間ではL5神経根、L5/S1間ではS1神経根が障害されます。
神経根とは脊髄から左右に枝分かれし、体の各部へ向かっている神経の根本の部分になります。
神経根は前側から出ている運動神経と、後側から出ている感覚神経があり、それらが圧迫されることによって運動麻痺や筋力低下、痺れや痛みが出てしまいます。
腰椎椎間板ヘルニアの番号別症状

圧迫される神経によって筋力低下する筋肉や知覚症状は違ってきます。
それぞれどんな症状が起こるのか説明していきます。
L3/L4
筋力低下・・・大腿四頭筋(膝を伸ばす筋肉)、前脛骨筋 (足関節を上に持ち上げる筋肉)
知覚症状・・・下腿内側
L4/L5
筋力低下・・・長母趾伸筋(母趾を上に持ち上げる筋肉)
知覚症状・・・足背
L5/S1
筋力低下・・・長腓骨筋、短腓骨筋(つま先を下に下げる、足裏を外側に向ける筋肉)
長母趾屈筋(母趾を曲げる筋肉)、腓腹筋(つま先を下に下げる筋肉)
知覚症状・・・下腿外側、足底
このように、ヘルニアによって刺激される神経の場所によって症状の現れる場所も変わってきます。
逆に、症状の出ている場所によってどこの神経が影響を受けているか、という予想をつけることもできます。
椎間板ヘルニアの3番4番と言われたら
今回紹介したように、椎間板ヘルニアの診断で番号を言われたら、その椎間板が自分のヘルニアになっている場所と判断できます。
番号によって圧迫される神経や症状は違いますが、番号が大きい=重症度ではありません。
ヘルニアになっている場所を特定することで、治療法やリハビリ方針も変わってきます。
自分がヘルニアになっている場所に合わせて適切なストレッチやトレーニングを実施しましょう。
腰椎椎間板ヘルニアのリハビリについてより詳しく知りたい方はこちらをご参考ください。
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