2025.01.30
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症の痛みを悪化させるNG習慣!日常生活でやめるべき行動5選
執筆大澤 亮(理学療法士)
有名なスポーツ整形外科で主に手術直後のリハビリを担当。病院で培った臨床技術を活かし、ジュニアアスリートから高齢者の運動愛好家まで幅広い年代のリハビリを得意とする。自身のスポーツ歴は野球、バスケ、カヌー。
脊柱管狭窄症は、背骨の中を通る神経が圧迫されることで痛みやしびれ、歩行困難を引き起こす疾患です。
その症状を悪化させないためには、日常生活での習慣を見直すことが非常に重要です。
本記事では、脊柱管狭窄症の痛みを悪化させるNG習慣を5つ紹介し、改善のための具体的なアドバイスをお伝えします。
長時間の同じ姿勢を続ける
長時間の同じ姿勢を続けると狭窄症の症状が悪化する危険性があります。
なぜNG?
長時間座り続けたり、立ちっぱなしで過ごしたりすることは、腰や背中に大きな負担をかけます。
同じ姿勢を続けることで血流が悪くなったり、筋肉が硬くなりやすくなるため、神経への圧迫がさらに強くなる可能性があります。
改善ポイント
- こまめに体を動かす
デスクワークの場合は1時間ごとに立ち上がり、ストレッチや軽い歩行を行いましょう。
- 姿勢を変える
座る際は足を組まず、骨盤を立てた正しい姿勢を心がけることが重要です。
過度に反ったり、猫背にならないように注意しましょう。
重い荷物を片側だけで持つ
重い荷物を片側だけで持つと狭窄症の症状が悪化する危険性があります。
なぜNG?
バッグや荷物を片側だけで持つと、体のバランスが崩れ、脊柱に不自然な負荷がかかります。
特に腰椎部分に過剰な負担がかかるため、症状が悪化する可能性があります。
改善ポイント
- 荷物は分散する
左右の肩や両手でバランスよく持つようにしましょう。
- リュックを活用する
背負えるタイプのリュックサックを使うことで、背中全体で負荷を分散できます。
体重管理ができていない
体重管理ができていないと狭窄症の症状が悪化する危険性があります。
なぜNG?
背骨は身体の中心を支える大切な骨であるため、生活の中で体重の負担が常に加わります。
つまり、体重が増えるほど背骨にかかる負担が大きくなります。
また、背骨のアライメント(配置)を保つためには筋力が必要ですが、体重が増えるほど必要な筋力も大きくなります。
改善ポイント
- 食事の見直し
食事量の見直し、食事内容の見直しをしましょう。
- 運動量を増やす
運動量を増やすことで減量だけでなく、姿勢を保持する筋力をつける事ができます。
- 体幹筋力を強くする
体重が重いと、支える筋力も大きくなるため、姿勢保持に必要な筋力をつけましょう。
運動不足による筋力低下
運動不足による筋力低下によって狭窄症の症状が悪化する危険性があります。
なぜNG?
運動不足は筋力の低下を招き、脊柱を支える力が弱まることで、痛みが悪化しやすくなります。
特に腹筋や背筋が弱ると、腰椎部分の負荷が増加します。
改善ポイント
- 適度な運動を取り入れる
体幹トレーニングや下半身トレーニングで脊柱を支える筋力を強化しましょう。
柔らかすぎるベッドやソファを使う
柔らかすぎるベッドやソファを使うことで狭窄症の症状が悪化する危険性があります。
なぜNG?
柔らかすぎる寝具や座面は、腰が沈み込んでしまい、脊柱が自然なカーブを保てなくなります。
その結果、神経への圧迫が強まり、痛みやしびれが悪化する可能性があります。
改善ポイント
- 適切な硬さの寝具を選ぶ
腰をしっかりサポートできる硬めのマットレスを選ぶようにしましょう。
- 座る際の姿勢に注意
長時間座る際には、背もたれにクッションを使い、腰をしっかり支えるように工夫しましょう。
痛みを軽減するための工夫
脊柱管狭窄症の症状を悪化させないためには、上記のNG習慣を避けることに加えて、いくつかののポイントを日常生活に取り入れると効果的です。
- 姿勢を整える
- 適切な体重を維持する
- 症状に合わせて医師や専門家に相談を受ける
これらのポイントを取り入れてみましょう。
姿勢を整える
立つ、座る、歩く際に背中が反らないように意識を持ちましょう。
体幹筋力や関節の可動域を広げることで負荷を分散させたり、負荷に耐える体になります。
適切な体重を維持する
体重が増えると腰への負担が増えるため、体重管理も重要です。
食事の見直し、運動習慣の見直しをしてみましょう。
症状に合わせて医師に相談
痛みが長引く場合や日常生活に支障が出ている場合は、早めに医師や専門家に相談してください。
狭窄症の症状や状態は複雑な事があるのでしっかりとした評価や判断を受けましょう。
まとめ
脊柱管狭窄症は日常生活の中での習慣が原因で悪化することがあります。
長時間の同じ姿勢や体の使い方を見直し、筋力を維持するための運動を取り入れることで、痛みの軽減や症状の進行防止が期待できます。
日々の生活に少しの工夫を取り入れるだけで、痛みのない快適な生活に近づけるはずです。
自分の体と向き合いながら改善を目指しましょう。
脊柱管狭窄症についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考ください。
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