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Case Study 症状別事例

2024.08.09

変形性膝関節症

変形性膝関節症予防で長く歩ける膝作り

執筆大澤 亮(理学療法士)

有名なスポーツ整形外科で主に手術直後のリハビリを担当。病院で培った臨床技術を活かし、ジュニアアスリートから高齢者の運動愛好家まで幅広い年代のリハビリを得意とする。自身のスポーツ歴は野球、バスケ、カヌー。

近年、人生100年時代とよく言いますが、年を重ねるごとに足腰への不安はありませんか?

特に膝の痛みに悩む方は50代以上の方で脱約820万人、約6人に1人の方が痛みに悩まされています。

この記事を読まれている方は膝の痛みに悩まれている方や、膝の痛みに対する不安を持っている方が多いと思います。

膝の痛みの多くの原因は変形性膝関節症によるものだと言われています。

50代以上の方で変形性膝関節症に悩まれている方は2400万人で約2人に1人の方が悩まれています

この記事では三宮で活躍する理学療法士が多くの膝の痛みに影響している、変形性膝関節症にならないためや、進行を進めないために必要なことを詳しく紹介します。

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は加齢や度重なる膝へのストレスで、膝の骨が変形してしまうことで痛みを感じる怪我です。

変形性膝関節症に悩まれる方は2400万人いるとされており、50代以上の方の約2人に1人の方が変形性膝関節症と言われています。

膝の軟骨は一度すり減ると自然に治らないので、変形性膝関節症が悪化した場合は人工関節を入れるなどの手術を受けることになります。

一度変形した膝は元に戻ることはないとされているので変形性膝関節症にならないようにすること、進行を進めないようにすることが重要になります。

変形性膝関節症について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症の原因は

  • 加齢
  • 肥満
  • 筋肉の衰え
  • 肉体労働
  • O脚・X脚
  • 体質や遺伝
  • スポーツなどによる膝への負担

などが考えられます。

これらの原因が当てはまり、膝に痛みのある方は一度病院にて受診することをお勧めします。

痛みのない方もこれらの原因が当てはまる方は生活を改善することで変形性膝関節症の予防、進行の遅延につながります。

変形性膝関節症の進行による症状

変形性膝関節症が進行するとどのような症状が現れるのか進行度合いに沿って紹介します。

初期症状 – 膝の違和感・曲げにくさ

からだを動かし始めたときに膝のこわばりを感じます。

起き上がったり、歩き出そうとしたりすると、膝がこわばる、重くて動かしにくいなどの症状が現れます。

しばらく身体を動かすと自然と治まる方が多くあまり気にならない場合が多いです。

症状が進むと、正座や階段、急に方向転換したときなどに痛みを生じるようになります。

中期症状 – 膝の腫れや熱感、変形の進行

しばらく休んでいたら治まっていた膝の痛みが、なかなか消えなくなります。

正座や深くしゃがみこむ動作、階段などが、膝の痛みがつらくて困難になります。

関節内部の炎症が進むため、膝が腫れて熱があるようになります。

関節がすり減って摩擦が大きくなるため、歩くときしむような音がします。

末期症状 – 日常生活への支障

関節軟骨がほとんどなくなり、骨同士が直接ぶつかるようになります。

普通に歩いたり、座ったり、しゃがんだりするのも困難になります。

日常生活にも支障をきたし、行動範囲が狭まるため、精神的な負担も大きくなりがちです。

 

このように変形性膝関節症は症状を悪化させながら、進行していきます。

末期の段階になってしまうと、人工関節が治療手段となることが多いです。

軟骨の回復することのない変形性膝関節症はならないこと、進行を遅らせることが大切です。

変形性膝関節症の予防・進行の抑制

変形性膝関節の予防・進行を抑えるために重要なことは

  • 膝への負担を軽減
  • 膝関節周囲の筋力強化
  • 膝関節の可動域の拡大

これらが大切になります。

膝への負担を軽減

膝への負担を軽減するためには

  • 体重管理
  • 生活動作の修正
  • 運動時の動作改善

これらが重要です。

体重管理

膝関節は体を支える関節であるため、体重が増加するほど膝関節への負担は大きくなります。

減量することで変形性膝関節症の予防・進行抑制に効果があります。

生活動作の修正
運動時の動作改善

膝関節周囲の筋力強化

膝関節の筋力を強化することで膝関節の安定性を高めることができます。

膝関節の安定性が高まれば関節がすれることが減るため予防だけでなく、痛みの軽減にも効果があります。

膝関節の可動域の拡大

変形性膝関節症になると動かしにくさや痛みが原因で膝関節を大きく曲げることが少なくなります。

膝関節を曲げることが少なくなると、膝関節の可動域が低下します。

この状態を関節拘縮と言います。

拘縮は動きにくさや痛みの原因になることがあります。

変形性膝関節症予防の運動

変形性膝関節予防に効果のある運動をご紹介します。

膝関節屈伸Ex

  1. 足にチューブをかけて膝を限界まで曲げる
  2. 伸ばす時も限界まで伸ばす

太ももの外側ストレッチ

  1. 壁に垂直になるように立ち、壁から遠い足を少し後ろに引く
  2. 身体の横に両手を上下につく
  3. 大きく体を横に曲げる

殿筋ストレッチ

  1. 膝を曲げて座り、片膝を反対足にクロスする
  2. クロスした足が体に近づくように体を曲げる

セッティング

  1. イスに座り、足に後ろから引っ張ったチューブを巻く
  2. 膝を限界まで伸ばす

股関節外転Ex

  1. 足にチューブを巻き、横向きに寝る
  2. 膝を伸ばしたまま上の足を高く上げる

まとめ

変形性膝関節は多くの方が悩む疾患です。

痛みや変形に不安を感じている方は早期から対策をして、長く自分の関節で歩けるように予防をしましょう

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