肩こりと頭痛の関係性

  • 2021年6月24日
  • 2021年11月20日
  • 肩こり

頭痛に苦しんでいる女性多くの方が悩まされている頭痛

最近は特に、デスクワーク中心のお仕事をされている方の相談が増えています。

そんな患者さんに見られる特徴は重度の肩こりです。

肩こりが頭痛を引き起こす大きな要因であることはご存知でしょうか?

この記事では、肩こりと頭痛の関係効果的な治し方を紹介しています。

記事を書くにあたり、3本の論文を参考文献にさせていただきました。

Victoria Espí-López G, Arnal-Gómez A, et al. (2014) Effectiveness of Physical Therapy in Patients with Tension-type Headache: Literature Review.

Gram B, Andersen C, et al. (2014) Effect of training supervision on effectiveness of strength training for reducing neck/shoulder pain and headache in office workers: cluster randomized controlled trial.

Madsen BK, Søgaard K, et al. (2018) Neck/shoulder function in tension-type headache patients and the effect of strength training.

今すぐ頭痛を自分でどうにかしたい、という方にぜひ読んでいただきたいです。

この記事は海外サッカー、B.LEAGUE、2020東京オリンピックでも活動する理学療法士のスポーツトレーナーが執筆した信頼できる記事です。

そもそも頭痛とは?

頭痛に苦しんでいる高齢の男性

まずは簡単に頭痛について説明します。

一般的に”頭痛”と呼ばれる症状の正式名称は、病院などの医療機関において「緊張型頭痛」と呼ばれます。

首や肩の筋肉の緊張や、精神的なストレスが原因で発生することが多い頭痛です。

緊張型頭痛では首や後頭部に痛みが出ることが多く、こめかみに痛みが出る片頭痛とは別の頭痛として扱われます。

肩こりと頭痛の関係

頭痛で痛くなるのは頭ですが、肩の問題がどのようにして、頭に影響を与えているのでしょうか?

僧帽筋の拘縮

背中と肩には僧帽筋という大きな筋肉がありますが、この筋肉は首まで繋がっています。

肩甲骨周りの筋肉

僧帽筋が硬くなることで肩こりになり、同時に首にも痛みが出ることが多いです。

また、首周りの僧帽筋が硬くなることで、神経や血管を圧迫し、頭痛を引き起こすこともあります。

姿勢不全

肩こりの人に多く見られるのが猫背による姿勢不全です。

猫背でパソコン作業をする男性のイラスト

猫背になると、無意識のうちに頭も前に出てしまいます。

頭の位置が前にずれることで、首の骨である頸椎の並び方もずれてしまいます。

これが原因で、首の神経や血管が圧迫されてしまい、頭痛を起こしてしまいます。

また、猫背になると僧帽筋も常に緊張した状態になってしまうので、これも頭痛の要因となります。

  • 首の筋肉が緊張する
  • 姿勢不全になる

以上のように、肩こりによって首の筋肉が緊張すること、猫背になることが、肩こりが頭痛を引き起こす原因になる理由です。

肩こりによる頭痛の症状

肩こりと頭痛で吐き気のある女性

片頭痛に比べて、肩こりが原因で起こる緊張型頭痛の症状には以下のような特徴があります。

痛み

肩こりが原因の頭痛では、首から後頭部にかけて痛みが出ることが多いです。
片頭痛では、こめかみや目の奥に痛みが出ることが多いので、区別するポイントとなります。

首周りの硬さ

肩こりによって肩から首についている筋肉が硬くなり、関節の動きも悪くなります。
首を前後左右に倒す、横に回すなどの運動をしたときに、首の動きに硬さを感じます。

片側のみ頭痛がする

肩こりに左右差がある場合は、頭痛にも左右差が現れることが多いです。
例えば、右肩が左肩に比べて硬く、痛みも強ければ、頭痛も右側の方が強い、という傾向があります。

首の筋肉にしこりがある

肩こりから来る頭痛を患っている人は、首の後面の筋肉に強い張りがあります。
この硬い筋肉をつまむように触ると、筋肉の中に硬いしこりが見つかることが多いです。
これはトリガーポイントと呼ばれる拘縮した筋肉で、これが頭痛を引き起こすこともあります。

肩こりによる頭痛の原因

仕事中に頭痛に耐える女性

他の頭痛とは異なる、肩こりから来る頭痛に特有の原因を説明します。

肩こりが頭痛の原因であれば、例え薬を飲んでいたとしても、以下の原因を取り除かない限り改善は難しいと思います。

放散痛

放散痛とは原因のある部位から離れた場所に痛みが現れる現象を言います。

肩こりが原因の頭痛に関しては、トリガーポイント関節症が放散痛を引き起こします。

トリガーポイント

上記で少し触れましたが、筋肉が継続的に緊張していると、筋肉内にトリガーポイントと呼ばれるしこりができます。

トリガーポイントが形成されると、症状として放散痛が出ることが多くの研究で報告されています。

頭痛に当てはめると、肩こりが原因で僧帽筋が緊張し、トリガーポイントが形成され、放散痛として頭痛が起こる、というメカニズムです。

この場合はいくら頭痛を治そうとしても、肩のトリガーポイントを治療しなければ頭痛は治りません。

関節症

関節症とは様々関節の障害をまとめた病名です。

首には頸痛と呼ばれる7つの骨が1列に並んでいますが、それぞれの骨を繋ぐ関節を椎間関節と言います。

肩こりで猫背になり、首の位置が前に出てしまうと、頸椎が少しずつずれてしまいます。

これにより、椎間関節骨同士がぶつかり合ってしまい、炎症をはじめとした障害が起こります。

この関節症が原因で放散痛が発生し、頭痛になることがあります。

  • トリガーポイント
    ➡︎ 筋肉による放散痛
  • 関節症
    ➡︎ 関節による放散痛

神経・血管の圧迫

肩こりが原因で猫背になることで首の位置が変わり、首の周りを通っている神経や血管が圧迫されることがあります。

神経や血管は頸椎の中や近くを通っているので、少し首の位置がずれるだけでも影響を受けやすいです。

神経が圧迫されると、鋭い痛みが頭痛となって現れます。

血管の場合は、圧迫されることで血流が悪くなり、酸素や栄養が十分に供給されなくなり、頭痛という形で現れることがあります。

肩こり治療が頭痛の治療

公園で肩をストレッチする健康的な男性

肩こりが原因の頭痛では、頭痛に対する治療をしても改善されないことが多いです。

根本的な原因となっている肩こり自体を改善することで、頭痛も改善することができます。

医科学的に証明された治療法を紹介するので、ぜひ参考にしていただきたいです。

理学療法

理学療法で首と肩の動きを改善することで、頭痛を改善できることが証明されています。

マッサージや手技を受けるだけでなく、首の動き自体を改善することが重要です。

緊張して硬くなった筋肉ではなく、筋肉を硬くする原因の”姿勢“を治すことで、頭痛の再発も予防できます。

具体的には、運動療法、関節モビリゼーション、姿勢改善療法が有効な治療法とされています。

筋トレ

筋肉トレーニングを行うことで姿勢を改善し、頭痛も改善することができます。

姿勢が悪くなってしまう原因は、筋肉の硬さだけでなく弱さにもあります。

十分な筋力がなければ頭を正しい位置で保持できなくなり、猫背になってしまいます。

実際に、緊張型頭痛の人が頭痛のない人に比べて、首の筋力が低いという研究結果も出ています。

正しい姿勢を維持するための筋力を付けることで、肩への負担が軽減され、頭痛も改善することができます。

肩こりを改善するための筋トレに関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

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ストレッチ

肩こりで緊張し、硬くなった筋肉をストレッチで緩めることは、効果的な治療法です。

筋肉が硬く張っていると、筋肉の伸長性が失われてしまい、もとの正しい姿勢に戻ることができなくなってしまいます。

肩こりでは特に胸と肩の筋肉が硬くなりやすいので、日常的にストレッチに取り組み、猫背を治すことを心がける必要があります。

肩こりを治すための効果的なストレッチをお探しの場合は、以下の記事を参考にしてください。

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エルゴノミクス

エルゴノミクスとは人間工学という意味ですが、理学療法士の間では“生活環境を整える”という意味で使われています。

具体的には、職場の机や椅子の調整などを行います。

例えばデスクワークをするときに、パソコンの位置が低い、椅子が高すぎる、という労働環境では、猫背と肩こりになりやすくなってしまいます。

この場合は、パソコン台を利用して目線を上げたり、椅子の高さを調整したりすることで、肩こりを改善し、頭痛を和らげることができます。

このように生活環境を改善することをエルゴノミクスと呼んでいます。

生活や職場環境を整えることで、身体への負担を減らす

まとめ

頭痛の原因は様々ですが、肩こりもその要因の一つです。

肩こりから猫背になり、姿勢が悪くなることで、関節的に頭痛という結果につながってしまいます。

痛みの原因は放散痛神経の圧迫ですが、肩こりと姿勢を改善しないと頭痛が治ることはありません。

痛みを軽減するのではなく、根本的な原因を取り除くことで、頭痛を改善しましょう。

頭痛の原因である肩こりを治すために、より詳しい情報が必要な方はこちらの記事に目を通していただければと思います。

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