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Case Study 症状別事例

2024.09.03

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアの人がやってはいけないストレッチ

執筆中尾 優作(理学療法士/プロスポーツトレーナー)

ヨーロッパの大学、大学院で理学療法を学ぶ。欧州サッカー、日本のB.LEAGUEでトレーナーとして活動したのち、地元神戸三宮にメディカルフィットネスジム【Lifelong】を設立。トップアスリートを始め、"病院で治らない痛み"に悩む人にワンランク上のリハビリを提供する。

a woman is stretching her back muscles

腰椎椎間板ヘルニアを改善させるためにストレッチは効果的な運動です。

特に腰や股関節周りの筋肉をストレッチで柔らかくすることで、椎間板への負担を減らすことに繋がります。

しかし、ストレッチの種類によっては、逆に椎間板ヘルニアにストレスをかけて悪化させてしまう可能性もあります。

この記事では、腰椎椎間板ヘルニアの方がやってはいけないストレッチを解説しています。

ヘルニアを治すつもりが、より悪化させてしまわないためにも、正しいストレッチを選ぶようにしてください。

腰椎椎間板ヘルニアに良くない動き

まず初めに、腰椎椎間板ヘルニアの人がやるべきではない動きについて説明します。

椎間板ヘルニアは進行性の病気です。

繰り返し椎間板に負荷をかけ続けてしまうと、症状が悪化してしまう可能性もあるので、これらの動きは避けるようにしましょう。

腰を丸める動作

腰を丸める動作は、椎間板に大きな負荷をかけます。

身体を前に倒すと腰椎は前方に傾き、椎間板の前面を圧迫します。

この圧迫ストレスによって椎間板が後方に押し出され、椎間板の後方にある神経や靭帯が刺激されることが腰椎椎間板ヘルニアの主な痛みの原因です。

そのため、腰を丸めるような動作は避けるようにしましょう。

前屈みになる動作

a girl is washing her face

洗面台で顔を洗うときのような、上半身を前に倒す動作も椎間板に負荷をかけてしまいます。

原理は腰を丸める動作を同じで、腰椎前方にかかる圧迫ストレスが椎間板を後ろに押してしまうからです。

腰を丸める動作に比べて、前屈みになる動きは日常動作に多いことが特徴的です。

洗顔だけでなく、洗い物、シャンプーに手を伸ばす動作など、人は無意識に前屈みになっています。

痛みを感じる動作

腰椎椎間板ヘルニアは人によって症状や痛みの場所が様々です。

一般的には前屈動作で痛みを感じることが多いですが、中には後ろに反る動作や身体を捻る動作で痛みを感じる方もいます。

痛みが出る方向への動きはできるだけ避けるようにしましょう。

ヘルニアの人がやってはいけないストレッチ

それでは具体的に、腰椎椎間板ヘルニアの人がやらない方がいいストレッチを紹介します。

前屈

立った状態から床に手を伸ばすストレッチです。

太ももの後ろや背中の筋肉を伸ばすストレッチですが、椎間板へ圧迫ストレスがかかってしまいます。

長座体前屈

こちらも同じく前屈動作ですが、床に座って行うストレッチです。

つま先を触るように身体を倒すと、椎間板に負担がかかってしまいます。

痛みを感じるストレッチ

どのようなストレッチでも、痛みを感じるストレッチはやってはいけません。

ストレッチによって筋肉が伸ばされる痛みなら大丈夫ですが、ヘルニアによる痛みや痺れを感じるときは、そのストレッチを中止するようにしましょう。

椎間板に負担をかけないストレッチ

上記で紹介した腰椎椎間板ヘルニアの人にはおすすめできないストレッチですが、やり方を変えれは椎間板に負担をかけることなく目的の筋肉をストレッチすることができます。

ストレッチ自体は椎間板ヘルニアの改善に役立つので、腰の状態を悪化させないよう工夫して取り組みましょう。

脊柱起立筋のストレッチ

  1. 仰向けになって両手を広げる
  2. 身体をひねって足を逆側の床に付ける
  3. 顔は足と反対側を向く

腰の筋肉を伸ばしたいときは、無理に身体を曲げる必要はありません。

横向きになって身体をひねれば、脊柱起立筋を伸ばすことができます。

ハムストリングスのストレッチ

  1. 仰向けになって足にバンドをかける
  2. 膝を伸ばしたままできるだけ高く足を上げる

長座体前屈で伸ばすことのできるハムストリングスは、仰向けに寝転がってストレッチすることもできます。

仰向けだと腰が床に固定されて、丸まってしまうことがないので安全です。

以下のストレッチも腰椎椎間板ヘルニアの改善に効果的なので、ぜひ取り入れてみてください。

腰方形筋のストレッチ

  1. 両手を壁につく
  2. 外側の足を内側後方に伸ばす
  3. 腰を壁から離すよう外側に動かす

まとめ

ストレッチは腰椎椎間板ヘルニアの改善に役立ちますが、中には症状を悪化させてしまう可能性のあるストレッチもあります。

前屈みになったり、腰を丸めるような動作のストレッチはできるだけ避けて、椎間板に負担のない姿勢で筋肉を伸ばすようにしましょう。

腰椎椎間板ヘルニアについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

腰椎椎間板ヘルニアのリハビリのポイントは、こちらにまとめてあります。
>> 腰椎椎間板ヘルニアのリハビリテーション

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